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「The Reminiscent El」
第2話 ミーミルの泉

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優しい木の匂いと、淹れたての紅茶の香りが部屋中に染みこんでいる。
部屋の端に飾られた木製のマネキンたちには様々なスーツが着せられていて、まだ形を成さない生地が天井から垂れ下がっている。
扱い方が見当もつかない道具が部屋中に散乱しているが、その持ち主がいかに仕事熱心かを同時に窺うことが出来る。
一目見ただけで、エルはこの店が好きになった。

「やあ、レイじゃないか」
レイバンと店に入ってしばらくすると、奥の部屋…恐らく工房から金髪の男が出てきた。
その髪は癖毛らしく、あちこちに跳ねている。
スーツのおかげで標準的な体系に見えていたが、彼がスーツを脱いでマネキンに掛けるとその細身の体があらわになった。

「おはよう。ブランドン」
レイバンと仕立て屋ブランドンは握手を交わし、次に二人の視線はエルに向けられる。
ブランドンの目は薄いグリーンで、しっかりとした顎と高い鼻をしている。
レイバンより年上だろうとエルは思った。
にっこりと微笑んだ笑顔が、とてもハンサムである。

「おっと、ガールフレンドかい?」
ブランドンの言葉にエルはあたふたと動揺してしまった。
「違うよ」
エルより先にレイバンが言った。
「彼女は新しいお手伝いの一人でね。それに、もしガールフレンドが出来たとしても君には紹介しないさ」
「まだまだ信用ないねぇ、僕って」
ブランドンが笑いながら工房へ向かうと、その隙にレイバンはエルに向かってウィンクした。
その意味が分からないせいで、エルはますます動揺した。

「さて、久しぶりにここへ来たって事は…」
二人分の紅茶を手に戻ってきたブランドンは、それを二人に渡した。
「僕の作ったスーツが台無しになったってことだね。今日もいつものでいいのかな?」
「ああ、よろしく頼むよ」
丁度レイバンが言い終えたとき、店の戸が開く音がした。
振り返るとブランドンよりも細身で、エルより少しだけ背の高い少年が目を丸くして立っていた。
だが彼よりも髪は滑らかで、茶色をしている。
丸くした目には髪と同じくらいの茶色い瞳が輝いている。
ブランドンといいこの少年といい、この店はさぞ繁盛していることだろうとエルは直感した。

「バーニー、常連のレイバンさんだよ」
ブランドンがそう言うと、少年は慌てて頭を下げた。
「こんにちは、レイバンさん…」
少年の視線は次にエルを捉える。
「こんにちは…」
反射的にエルが挨拶すると、少年は間を置いてから微笑んだ。
妙な空気が流れる…。
10秒は過ぎた頃、レイバンがわざとらしく咳払いした。
「エル、ヘザーと買い物にでも行ってなさい」
ぎこちない様子で言った。
「サイズを測ったりしないといけないから、しばらく時間をくれ」

エルはうなずいた。
確かにこんな男だらけの仕立て屋で待つより、ヘザーと買い物でもしている方が気が楽だ。
「あの、レイ…?」
エルはわざと呼びなれない呼び方をした。
「いつも同じような服を着てるんですから、たまにはもうちょっと…イメージを変えてみたら?」
そして最後にウィンクを入れ、念のために少年にけん制しておく…。
レイバンはさすがに戸惑った様子だったが、少しして間の抜けた表情で微笑んだ。

「また今度にしておくよ」


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