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「The Reminiscent El」
第2話 ミーミルの泉

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「旦那様は賢そうに見えますけど、本当は間抜けで臆病者なんです」
買い物に来た小さなパン屋で、ヘザーがバゲットをかごへ乱暴に押し込みながら言った。
エルは召使が主人を馬鹿にする言葉を聞いて耳を疑った。
だがヘザーの興味は愚痴から、香ばしい焼きたてのベーグルに向けられた。

「まあ、おいしそう!」
エルとヘザーは同時に言った。
二人は顔を見合わせるなり、おかしくて笑ってしまった。
「レイ…レイバンさんは」
エルは言い直した。
「“あの女の人”の前でも臆病なんですか?」
ヘザーは一瞬だけ眉間を寄せたが、すぐに意味が分かってにやりと笑った。
「違う、そうじゃない。誤解してるみたいですね」
パンの香りをよく嗅ごうと、手で扇ぎながら言う。
「エル、あなたはあの二人が恋人か何かだったと誤解してるみたいですけど…どちらかと言えば兄妹なんですよ」
「兄妹…ですか?」
エルはなぜか意外に思った。
ヘザーも同じように…つまり少なからずレイバンとモルガンの仲を疑っていると思い込んでいたからだ。
エルが思っていたよりも、この召使は主人の事をよく知っているらしい。

「あの人との事はあまり話したがらないので、私も詳しくは知らないんですけどね」
ヘザーは微笑んだ。
「あの人との仲がそういう関係だったら、あなたは困るんですか?」
「別にそういうわけじゃ…」
ただ気になっただけで、嫉妬やそういうものではない。
エルはそう自分に再確認した。
「でも…彼はかなりの年上ですよ」
ヘザーが大げさな小声でそう言ったのを聞いて、エルは驚いた。
かなりとはどういう意味だろう?
「幾つなんですか?」
「多分、百歳は超えてると思いますよ」
「百歳!?」

エルが思わず叫ぶと、店の中がざわめき始める。
身を縮めてその場をやり過ごす。
「ロナルドから聞いたんですけど…」
ヘザーは口に手を当てながら言った。
「ご老体のロナルドは子供の時から、旦那様に仕えてるんですって…」
エルは苦笑いした。そんなはずがない。
「ロナルドさんの冗談じゃないんですか?」
「ロナルドは冗談がつけないお堅い人なんですよ」

エルはそう言われても、なかなか受け入れられなかった。
男性とは思えぬ端整な顔に、妖艶な笑み…。
少なからずの魅力を感じていたあの男性が、百歳を超える老人だなんて。

エルは再確認したはずの自分に嘘を吐かれた気がした。


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