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「The Reminiscent El」
第2話 ミーミルの泉

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「アーサー王はマーリンの予言どおり、剣を岩から引き抜いたんだ」
白い顎鬚を揺らしながら、ミルディンはそう自慢げに言った。
「さて、今日はここまでだよ」

暖炉の火がぱちぱちと跳ねる中、エルとミルディンは向き合ってソファーに座っていた。
彼の右手にはミルク入りの紅茶と、左手には朗読を終えたばかりのアーサー王伝説の小説が握られている。
ミルク入りの紅茶は彼が眠る前に飲む習慣であり、小説の朗読は夜更かしなエルを寝かしつけるための習慣である。
孤児院の他の子たちには効果的な子守唄だが、エルは違っていた。
彼の語る物語に興味を抱き、聞き入ってしまっていたのだ。

「まだ眠たくないから、もう少し聞かせて」
エルがせがむと、ミルディンは少し嬉しそうに微笑んだ。
「興味を持ってもらえて嬉しいよ」
「どうして?」
一瞬迷う。
「それは…私の専門だからかな」
エルは眉を寄せた。
「小説の朗読が…?」

ミルディンは小さく咳払いすると、本を机に置いた。
そして一口紅茶を飲むと、身を乗り出して、小さな声で言った。

「私はその名も“マーリン”だ。早く寝ない子はカエルに変えてしまうぞ?」
エルは彼の冗談に笑ったが、彼の風貌がまさに魔法使いマーリンに見えていたのは秘密だった。
さっきまで聞いていた物語に出てくるマーリンを、彼の姿で想像していたせいだろう。
「そうなると…」
エルも自慢げに言った。
「私も“マーリン”だから、早く続きを聞かせてくれない父さんを、カエルに変えることだって出来るんだよ?」

ミルディンは咳払いとも笑い声とも取れない声を上げた。
「既に君も、立派な魔術師だな」

父との記憶はそう遠くないものだった。
エルにとってはつい昨日の事のように思い出せる。
だが、よく磨かれた床に映し出される成長した自分の姿を見ると、ふと現実に引き戻されるのだった。
エルはマスクを取ると、最後にもう一つ深呼吸をした。
今日屋敷で吸った空気の中で、おそらく一番美味しい空気だ。
丁度その時、お腹の中で何かが、低い声でうめいているのにエルは気付いた。
夕暮れの陽の光が磨きたての窓から差し込んでいるのを見て、昼食を食べられなかったことを思い出す。

「“昼食”の準備が出来ましたよ!」
すばらしいタイミングで聞こえてきたヘザーの声で、エルはほっとした。


“夕食”はなんとか食べられそうだ。


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